ベトナム株の投資をはじめよう

オフショア投資

昨年の9月にベトナム SSI証券(旧サイゴン証券)で口座開設をした。そのまま何も取引をしていないのでそろそろ投資をしようと思っている。SSI証券で口座を作った理由としては直接メールで問い合わせをしたところ、日本から口座開設が可能であること、日本語窓口があること、さらにスマホアプリも用意されているとのことだったのでそのまま問い合わせの返事をくれた担当者に質問しながら口座を開設したという流れである。

投資を開始するにあたり自身の再確認も含めベトナム経済のまとめをお届けしようと思う。

ベトナム経済成長率

2018年のGDP成長率は7.1%、過去10年間で最も高い成長となった。また、直近5年間の平均実質GDP成長率は6.59%となり、高い水準で安定した成長を続けている。

2018年の海外直接投資(FDI)は前年比9.1%増の191億ドルとなり6年連続で過去最高額を更新している。

このようにベトナム経済は好調である。その原動力はなにか、今後も成長し続けるのか。ベトナムへは仕事の関係で定期的に訪問していることもあり実際の成長も目にしている。現地の若い友人は出会った頃は安い車を乗っていたが今ではメルセデス、イヴォーグ、BMWなど複数台を所有し乗り回している。政府やNEWSでの発表を含めこれらを総合的に判断し予測してみたい。

ベトナム基礎知識

ベトナム人口推移 引用(世界経済のネタ帳

ベトナムは急速に人口が増加しており実はASEAN域内で3番目の人口を抱えている。2024年頃には日本の人口を抜くと想定されている。人口増加とともに経済が発展し続けており今後の成長も見込める。また人口増加の真っただ中という事もあり平均年齢は31歳と若い人材が多いのも経済成長に重要なポイントである。

脱・中国

中国国内の人件費、物流費などのコストアップなどで近隣東南アジア諸国への工場移設が動きがあったがここにきて昨今の米中経済摩擦の影響でその動きが加速している。その中でもベトナムへの進出は特に積極的ではないだろうか。米越間の貿易摩擦の問題(アメリカの貿易赤字)もあるがベトナムは米国輸出用製品の生産基地として今後ますます発展の可能性を秘めているのである。

ベトナム人の国民性

ベトナム人の国民性は真面目で明るく素直で素朴、勤勉と日本人によく似ている。国民性を表すのに4Kという言葉があり、それは「器用」「好奇心・向学心旺盛」「近視眼」「カカア天下」のことを指している。日ごろから語学の勉強をしたり、夜間学校に通ったりする人がとても多いベトナム人は教育熱心で勤勉な民族である。

ドイモイ政策

ドイモイ(ベトナム語: Đổi mới / ????????)は、1986年のベトナム共産党第6回党大会で提起されたスローガンであり、主に経済(価格の自由化、国際分業型産業構造、生産性の向上)、社会思想面において新方向への転換を目指すものである。直訳すれば「新しい物に換える」の意。日本語では「刷新」と翻訳された。引用(Wikipedia)

このドイモイ政策によって近年のベトナム経済成長が始まったと言える。市場メカニズムや対外開放政策が導入され、経済面では大きな成果をあげてきた。ドイモイ政策により市場経済へ移行後、海外直接投資を梃子に急成長を遂げているのである。

 ベトナムの最新経済指標

GDP成長率

上述の通り、2018年のGDP成長率は7.1%、過去10年間で最も高い成長となっている。

業種別でにみると農林水産業、鉱工業・建設業・サービス業が主で半分以上の割合を占める。中でも鉱工業・建設業は引き続き高い成長率を記録し経済全体の成長に大きく貢献した。ベトナム政府は2019年のGDP成長率の目標を6.6~6.8%と定めている。

2016‐2020年の経済政策の方向性

第13期第11回国会で「2016~2020年経済・社会発展5カ年計画」が採択され2020年までに基本的に近代的な工業国となるという目標が打ち出された。

主な経済指標
  • 2016-20年の年率平均経済成長率:6.5‐7%。
  • 2020年の産業構造(対GDP比):鉱工業・サービス業が85%。
  • 2020年の一人当たりGDP:3,200-3,500ドル。
  • 年平均の社会開発投資(対GDP比): 32-34%。
  • 2020年の財政赤字(対GDP比):4%以下。
  • 2020年の消費者物価指数の上昇率:5%以内。
主な社会指標
  • 2020年の総労働人口における農業労働人口:40%以下。
  • 2020年の訓練を受けた労働者の割合:65-70%。
  • 2020年の都市部における失業率:4%以下。
  • 2020年の人口1万人当たりの医師人数,病床数:9-10人,26.5病床。
  • 2020年の国民保険加入率:80%。
  • 年平均貧困世帯削減率1-1.5%。
主な環境指標
  • 2020年の森林被覆率:42%。
  • 2020年の国民の清潔かつ安全な水へのアクセス:都市部95%,農村部90%。

上記目標を達成するためにベトナム政府は3つの突破口を掲げている。社会主義志向型市場経済体制の構築、人的資源の開発、(特に交通・都市)インフラの整備が「突破口」となる。

ベトナム株式市場

ホーチミン市場に上場する全銘柄で構成されるVN指数は2018年4月に史上最高値を11年ぶりに更新した。国営企業の上場と政府保有株式の放出が海外マネーを呼び込んでおり政府は民営化を加速させる計画である。ベトナム株式市場への引き続き中長期的な海外資金の流入が期待される。

TPP11

2018年12月30日に発効した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)「包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(TPP11=CPTPP)」が、2019年1月14日にベトナムで適用となった。TPP11参加国は、ベトナム、日本、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポールの11か国である。これにより世界のGDPの13%を占める巨大な自由貿易圏が誕生した。

TPP11によってベトナムは最も恩恵を受けると予想され、特に農林水産業や貿易、小売業などを発展させるチャンスになると期待されている。